夏の風物詩である『麦茶』。
大麦の種を焙煎したものを、煮出したり、水やお湯に浸したりして作られます。
麦茶はカロリーが低く(200mlあたり2kcal)、カフェインレスなので時間を気にせずに飲むことができます。
麦茶の効能
麦茶は体の調子を整える
麦茶には体を整えるミネラルが豊富で、特に麦茶に含まれるカリウム(200mlあたり12㎎)は体内のナトリウムを排出するので、高血圧の予防やむくみの解消につながります。
体内のナトリウムは「塩分をひかえめに」の『塩分』です。
また、麦茶には骨や歯を作る材料になるカルシウムが含まれます(200mlあたり4mg)。
麦茶を飲んでいればカルシウムが十分摂取できるわけではありませんが、日本ではカルシウム不足になりやすいので足しにはなります(日本の土壌は火山性でカルシウムが少ない)。
※日本人の一日に必要なカルシウム摂取量は成人男性の場合で1日あたり650~800mg、成人女性で650mgが推奨量に設定(牛乳200mlに含まれるカルシウム量は220㎎)。
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麦茶の香りは心身をリラックスさせる
麦茶の香りは副交感神経を刺激するので、心や体をリラックスさせる働きがあります。
麦茶の香りは、焙煎された大麦のでんぷんやタンパク質が加熱された香りで、水出しよりも煮出した方が深い香りがたちやすい傾向にあります。
麦茶は血液をサラサラにする
麦茶に含まれるアルキルピラジンは血流を促進するため、動脈硬化の予防に効果があるとされています。
アルキルピラジンは麦茶だけでなく、コーヒーやココアにも含まれます。
アルキルピラジンは水出しよりも煮出した麦茶のほうが多く含まれます(深入りで煮出し時間が長い麦茶ほどアルキルピラジンの量は多い)。
さらに、麦茶には血液量を増加させて体温を高めるジペプチドも含まれています(冷えの予防に役立つ)。
麦茶を飲むと虫歯を予防できる
麦茶に含まれる褐色の色素メラノイジンは、虫歯の原因であるミュータンス菌の様なバクテリアが歯に付着するのを防ぐ効果があります。
さらに麦茶に含まれる抗酸化作用をもつポリフェノールも虫歯予防に役立ちます。
麦茶を飲むときの注意
手作りの麦茶は雑菌が繁殖しやすい
麦茶は大麦のでんぷんはタンパク質が溶けだしているので、普通の水に比べると雑菌が繁殖しやすいため腐りやすいです。
目安として、冷蔵庫に保管してあっても作った翌日には飲み切るようにします(すぐに粗熱をとって冷蔵庫で保管)。
※煮出して作った麦茶のほうが、煮沸している分、水出し麦茶よりも腐りにくい。
アレルギーに注意
麦茶の原料は大麦なので、大麦アレルギーの人はアレルギー反応が出る可能性があります。
ナトリウム不足に注意
麦茶を大量に飲むと、血中のナトリウム濃度が低下し過ぎる可能性があります(低ナトリウム血症)。
低ナトリウム血症は脳に関する症状が出現します。
初期段階ではほとんど無症状ですが、濃度が一定値以下になると軽度の疲労を感じるようになり、悪化すると反応が鈍くなったり錯乱状態になったりします。
重症化すると筋肉の引きつりやけいれん発作が起こることがあり、場合によっては昏睡状態など命が危険にさらされてしまうこともあります。
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