そうめん。
夏の風物詩であり、食欲がない日でもスルスル食べられる救世主。
でも――その調理工程は、地味に暑くてつらい。
沸騰した鍋の前、汗だくになりながら二分間茹でる。
台所は主流の対面型、部屋も暑くなる。
「なんでこんなに熱い思いをして、冷たいものを作ってるんだろう」
毎年そう思っていた。
今年、SNSで話題の情報に私は目を疑った。
「そうめんは、茹でなくていい」
……え?
どうやら、沸騰したお湯に5分浸けておくだけで食べられるらしい。
火を止めて、鍋に蓋をして放置するだけ。
それでちゃんと食べられる。
試してみたら、ほんとに茹でたのと変わらない。
むしろ、コシがあって美味しいし、「麵同士がくっつかない」というあの地味にイライラするポイントも解消されていた。
暑い夏の苦行が、ひとつ減った。
これはもう、革命だと思う。
そうめん を茹でない方法
- たっぷりのお湯を沸かす(目安:そうめん1束に対して1リットル)
- 麺を入れたら軽く解し、火を止めて鍋に蓋をする。
- 5分間放置して完成
そうめん の麵同士かくっつかなくなる“科学的”な説明
そうめんの麺は小麦粉でできているため、茹でるとでんぷんが溶け出す。
でんぷんは加熱されると糊化してベタベタする。
このべたつき具合は、加熱の仕方によって変わる。
たとえば、鍋でグラグラ茹で続けた場合――麺は急激に加熱され、でんぷんは一気に糊化。
結果、かなりベタベタした糊になる。
一方、沸騰したお湯にそうめんを入れて火を止めると、湯の温度は数度下がり、麺はゆっくりと加熱される。
そのため、糊化も穏やかで、あまりベタベタしない糊になる。
もちろん、糊化そのものは防げないので、完成したら水で洗って糊を落とす必要がある。
でも、麺をあげるときの手触りや、洗い水の濁りの少なさで、「あ、でんぷんの粘りが少ないな」と実感できる。
楽なほうが、麺も食べやすい。
当然、今後はこっちのやり方でいく。
そうめん を茹でないメリットが他にもある
そうめんを茹でるときの失敗No.1――それは「ふきこぼれ」。
これまでは、鍋の中にスプーンを入れて複雑な対流を生み出し、ふきこぼれを防ぐという裏技を使っていた。
それなりに効果はあった。
……が、やっぱり目を離したすきに吹きこぼれることはあった。
あの白く泡立ったお湯がコンロに広がる瞬間の絶望感。
そして、あとの後始末。
あれが無くなる。
それだけで、涙が出る。
そうめん 「めんつゆ」以外のおすすめレシピ
そうめん を茹でるのが楽になると、これから始まる夏休みは昼がそうめんになるだろう。
だって、作るのが面倒くさい。
しかし「めんつゆ」続きでは子どもたちからブーイングがくるだろう、一工夫必要だ。
すりおろしキュウリ&角切りトマト(つけるタイプ)
夏野菜の代表格であるキュウリとトマトを大量に消費できるし、夏野菜効果で体温も下がる優れもの。
すりおろしたキュウリを麺つゆに加える、角切りしたトマトを麺つゆに加える。
それぞれにオリーブオイルを加えて風味を変える。
これだけで随分と味変になる。
鶏ガラにんにくごま油そうめん(かけるタイプ)
茹でたそうめんにスープのようにしてかけるタイプ。
鶏がらスープとニンニクのニオイで食欲をそそる。
トッピングはゆで卵、サラダチキン、かいわれ大根などが個人的には好き。
アクセントに黒コショウがおすすめ。
スープのレシピ(2人分)
- 水400㏄
- すりおろしにんにく 小さじ1杯
- しょうゆ 小さじ2杯
作るのが面倒だけど食べてみたい人におすすめなのは、ミツカンの「SOUPでそうめん 地鶏だし塩 1人前×3袋入 濃縮タイプ」。
※Amazon価格980円だけど、この時期のスーパーやドラッグストアなら4分の1以下の価格で買える(2025年7月2日現在:地元のスーパーの販売価格は税抜き178円)
バンバンジー風そうめん(混ぜるタイプ)
茹でたそうめんにからめるタイプ。
胡麻のニオイで食欲をそそる。
トッピングはキュウリ、トマトなどが個人的には好き。
胡麻ドレッシングの油の酸味で食が進み、麺も絡まりずらくて食べやすい。
スープのレシピ(1人分)
- めんつゆ(ストレートタイプ) 大さじ1
- 胡麻ドレッシング 大さじ1
- 豆板醤 適量
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