【 RSウイルス感染症 】乳幼児だけでなく大人も注意(毎年秋~初春に流行)

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 RSウイルス感染症 は気管支や肺などに炎症が生じる病気で、主に2歳以下の乳幼児は入院治療が必要になることも珍しくない感染症です。

 RSウイルス感染症 については「名前は知っている」という人が多く、グラクソ・スミスクライン社は2024年1月24日から全国で、より多くの人に疾患の症状などを正しく理解してもらうことを目的として新TVCM「気にしてください、RSウイルス感染症」放映しています。

RSウイルス感染症 とは

 RSウイルス感染症 とは、感染したRSウイルスが体内で増殖して喉・鼻・気管・気管支・肺などに炎症が生じる感染症です。

 2歳までにほぼ100%の小児がRSウイルスに少なくとも一度は感染するとされており、その後も感染と発病を繰り返しますことになります。

 一年間を通して流行しますが、秋から初春にかけて特に流行します。

2歳未満の乳幼児は重症化する可能性がある

 2歳未満の乳幼児が RSウイルス感染症 を発症すると、気管支の末端(細気管支)や肺に炎症が起きることが多く、入院治療が必要になることも珍しくないそうです。

RSウイルス感染症 は大人も発症する

 RSウイルス感染症 は産婦人科や小児科などで2歳以下の乳幼児を対象に注意喚起されることが多いため、大人も RSウイルス感染症 を発症することを知っている人は全体の30%ほどだそうです。

 RSウイルス感染症 を免疫機能が低下している人が発症すると、肺炎など重症化する可能性があります。

RSウイルス感染症 の認知度は低い

  • 「 RSウイルス感染症 」という疾患名を知っている … 60%以上
  • 疾患について症状などある程度を知っている … 20%未満

 インフルエンザや新型コロナウイルス感染症の疾患について知っている人は95%以上となるため、RSウイルス感染症の認知度は比較的低いです。

RSウイルス感染症 の 症状

  • 発熱
  • 喉の痛み
  • 透明な鼻水
  • 全身倦怠感
  • 食欲低下(哺乳量の減少)

 RSウイルス感染症が悪化すると、細気管支炎や肺炎を発症して呼吸困難に陥ることもあるようです(特に2歳以下の乳幼児)。

 他にも中耳炎や副鼻腔炎を生じることもあるそうです。

RSウイルス感染症 とヒトメタニューモウイルス感染症の違い

 ヒトメタニューモウイルスもRSウイルスも呼吸器に炎症を引き起こすウイルスが原因なため、どちらの感染症かは「発生しやすい時期」と「検査」で判断されるそうです。

  • 冬季 → RSウイルス感染症
  • 3月~6月 → ヒトメタニューモウイルス感染症

 RSウイルスもヒトメタニューモウイルス感染症もイムノクロマト法による抗原検査(迅速検査)で判断できますが、

  • ヒトメタニューモウイルス感染症 → 6歳未満の子どもは保険適用で検査を受けることができる
  • RSウイルス感染症 → 1歳未満の乳幼児、入院患者、早産児、2歳以下で慢性肺疾患や先天性心疾患、ダウン症候群・免疫不全の子どもに限って保険適用で検査を受けることができる

 治療法としてはどちらも対処療法となるため、上記に該当しない場合は検査をしないことが多いそうです(どちらも登園・登校禁止の感染症に該当しないため”特定”は重要視されない)。

 ヒトメタニューモウイルス感染症については「【 ヒトメタニューモウイルス感染症 】咳に鼻水、RSウイルス感染症と似ている感染症」で詳しくまとめています。

RSウイルス感染症 の 感染経路

 RSウイルス感染症 の原因となるRSウイルスは飛沫感染と接触感染によって広がります。

 飛沫感染は感染者の咳やくしゃみなどの飛沫しぶきに含まれるウイルスを吸い込むことで感染します。飛沫は半径約2メートルの範囲まで飛散するので、マスクをするなどして飛沫感染を予防することが大切です。

 接触感染は手指、オモチャなどの物、食品などについたウイルスが口や鼻から体内に入ることで感染します。RSウイルスは感染者の便にも含まれるため、使用済みのオムツはビニール袋にいれるなどして感染予防対策が必要です。

RSウイルス感染症 の 治療

 RSウイルスに特化した抗菌薬はないため、 RSウイルス感染症 の治療は対処療法が中心となります。

 点滴や胃チューブを使った栄養補給や去痰剤の投与などが多いです。

 症状が重い、呼吸困難の症状がある場合は入院して酸素吸入や点滴などの治療を受けることがあるそうです(2歳未満の乳幼児に多い)。

RSウイルス感染症 の 予防

 予防ワクチンなどないため、基本的には手洗い・うがいで予防することになります。


感染症に関するニュース

2024年2月8日 更新

 現在、日本国内で流行している感染症について。

  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
  • インフルエンザ
  • RSウイルス感染症(冬季に流行しやすい)
    • 呼吸器症状を引き起こす、乳幼児が重症化しやすい
  • ヒトメタニューモウイルス感染症(本来なら3月~6月に流行しやすい)
    • 呼吸器感染症を引き起こす、子どもたちに感染が広がっている

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