2025年4月13日から大阪で始まる 大阪万博 (日本国際博覧会)のチケットの売れ行きが思わしくないとのこと。どうしてなのか調べてみました。
大阪万博 のチケットの売れ行き状況
2025年の大阪・関西万博のチケットは約740万枚販売されています(販売開始の2024年11月30日~2024年12月18日までの情報)。
建築費の約235億円を元に計算すると、 大阪万博 には約2350万人が来場する必要があるそうです(実際はチケットの販売価格や入場料金、その他の収益源を考慮し、建設費以外にも運営費やその他のコストもかかる※実際の計算はもう少し複雑)。
因みに大阪万博の当初の見積もりは125億円。建築材料や労働コストの上昇により大幅に増加したそうです(125億円の場合は単純計算で約1250万人の来場者が必要)。
大阪万博 来場者数2300万人は現実的か?
今回の大阪万博の予想来場者数は過去のつくば万博の2000万人、愛知万博の1500万人に比べると多いです。その要因として次の4つが挙げられます。
- 大阪は大都市であり、国内外からのアクセスが良好(特に関西国際空港を利用することで海外からの観光客も増えると予想)
- 万博の広報活動が効果的に行われSNSやインターネットを通じて情報が広まっている(多くの人々の関心を引いている)
- 「いのち輝く未来社会のデザイン」は多くの人々にとって興味深く未来の技術や持続可能な社会に関心を持つ人々を引きつけることが期待できる
- 2021年からのコロナ禍が収束しつつあるため、多くの人々が旅行やイベント参加を再開し万博への参加意欲も高まっている
1970年の大阪万博は約6400万人来場
1970年の大阪万博(日本万国博覧会)は大阪府吹田市で開催され、テーマは「人類の進歩と調和」のもと多くのパビリオンや未来的な技術が展示されました。日本パビリオンは「未来の都市」をテーマに、都市計画や交通システム、エネルギー効率などを展示しました。
来場者数は約6,400万人(予想6000万人)。
日本で初めての国際博覧会であり当時の人々にとって非常に新鮮で魅力的だったこと、1960年代から1970年代にかけての日本は高度経済成長期であり人々の関心と余裕が増えたことがこの人数に繋がったと言われています。
1985年のつくば万博は約2100万人来場
1985年のつくば万博(国際科学技術博覧会)は茨城県つくば市で開催され、テーマ「未来のエネルギー」ものと科学技術の最前線が紹介されました。
日本パビリオンは「未来のエネルギー」をテーマに、新しいエネルギー技術や再生可能エネルギーの展示が行われました。
来場者数は約2,100万人(予想2000万人)。この人数は開催地への都市部からのアクセスがやや不便だったことと、1970年の大阪万博に比べて専門的な内容であったため一般の人々の関心がやや低かった可能性があります。
2005年の愛知万博は約2200万人来場
2005年の愛知万博(愛知万博)は愛知県長久手市で開催され、テーマは「自然との共生」のもと環境や持続可能な技術が中心に紹介されました。日本パビリオンは「未来の農業」をテーマに、持続可能な農業技術や食糧生産の未来を展示しました。
来場者数は約2,200万人(予想1500万人)。
この人数は名古屋市に近い場所で開催されたため都市部からのアクセスが便利だったことと、テーマ「自然との共生」は広範な興味を引くものであり多くの人々が訪れやすかったからと考えられます。
大阪万博 のチケットが売れていない原因は?
大阪万博のチケットが予想よりも売れていない主な要因として次の5つが考えられます。
- ネット環境の普及によりオンラインで現地の様子を視聴できる
- 万博の内容や展示について知らない人が多い
- 物価高騰を中心に経済状況が悪化して生活費の上昇している
- 東京からの来場者にとっては交通費や宿泊費が高くつくため
- 他の観光地やイベントとの競争
前述した来場予想者数2300万人の根拠としてあげられるのは次の通り(建築費の約235億円を元に計算すると、 大阪万博 には約2350万人が来場する必要がある)。
- 大阪は大都市であり、国内外からのアクセスが良好 ←否定はしないものの東京から距離があるのも事実(東京からの来場者は減る見込み)
- 万博の広報活動が効果的に行われSNSやインターネットを通じて情報が広まっている ←広まってない(宣伝が不十分)
- 「いのち輝く未来社会のデザイン」は多くの人々にとって興味深く未来の技術や持続可能な社会に関心を持つ人々を引きつけることが期待できる
- 2021年からのコロナ禍が収束しつつあるため、多くの人々が旅行やイベント参加を再開し万博への参加意欲も高まっている ←いまは物価高騰を中心に生活費が上昇している(実際に物価高騰を理由に建築費は予想を遥かに上回った)
税金で赤字を補填することになるのだろうか
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