他人の飼っている 犬に噛まれた という事件は毎年3000~4000件発生しています。
今回、群馬県伊勢崎市で逃げ出した四国犬が公園で遊んでいた子どもや人を12人噛み、散歩中の小型犬を殺した事件が発生しました。いまは「 動物愛護法違反 」の可能性があると言うことで調査が進んでいるそうです。
四国犬は猟犬で、日本犬の中では最もオオカミ似。筋肉質で外見は野性味あふれており、自分の体格よりもはるかに大きな得物に向かっていきます。
犬に噛まれた場合 、まずは安全を確保する
痛い思いをしたときに体をひいて痛みの原因から遠ざかろうとするのは普通のことですが、犬の歯は肉を裂くために硬く鋭いため急に体をひくと大ケガになる可能性があります。
第三者がいる場合は犬の口を開いてもらい、助けがない場合は我慢して耐えて犬の口が開くのを待ちます。
犬に噛まれた場合 、警察に相談する
犬に噛まれた 場合、基本的には警察に連絡します。
迷い犬など飼い主がいない場合
迷い犬の場合、犬の保護を含めて緊急性があるので「110番通報」となります。
飼い主がいる場合
散歩中など飼い主が連れている犬、荷物の配達や介護サービスなど仕事先の家の飼い犬に噛まれた場合、110番通報でも問題ありませんが、「#9110(警察相談ダイヤル)」を利用するケースもあります。
「じゃれただけ」「遊んでいるつもり」など犬に非がないように言う飼い主もいますが、噛んだ以上は動物愛護法に基づいて飼い主に罰(刑事罰、民事罰、行政罰)が与えられます。
しばらくやりとりがあるので、飼い主の住所、名前、電話番号などの連絡先は必ずもらっておきましょう(逃げられる、逆上されるなどのケースもありますので無理は禁物、犬種や人相など最低限の情報を警察に報告)。
犬に噛まれた場合 は応急処置をして病院を受診(素人判断は危険)
犬の口腔内には雑菌が多く、歯も尖っているため、犬に噛まれたら細菌が体内に入りこむ可能性が高いです。
犬に噛まれた場合 、速やかに応急処置をし、その日のうちに皮膚科、外科、救急外来の受診をします(翌日以降にケガが悪化するケースも少なくない)。
応急処置としては、
- 噛まれたところを流水で洗い流し、石けんを使って清潔にする
- 傷口を強く押さえて止血する
病院を受診するときは「犬に噛まれたこと」を病院に報告することが大切です。犬に噛まれた場合は破傷風の他に、日本では可能性が低いですが狂犬病の可能性があります。
破傷風はワクチンで予防しますが、噛まれたのが子どもの場合は破傷風のワクチンが四種混合ワクチンの中に入っているため母子手帳などで接種日を確認できるようにしておきます。
噛まれたのが大人の場合、破傷風のワクチンを接種してから時間が経っており、ケガの状況とあわせて追加で破傷風のワクチンを接種するケースが多いそうです。
病院の診療記録はのちの賠償請求に関わるのでしっかりと管理しておきます。
狂犬病については「【 狂犬病 】犬に噛まれたら必ず病院へ! 狂犬病 は発症したら致死率ほぼ100%」に詳しくまとめてあります。
犬に噛まれた場合 は飼い主に損害賠償を請求できる
飼い犬が人を噛んた場合、飼い主には民事罰や刑罰が発生しますが、犬に噛まれた被害者本人に関係するのは民事罰の「損害賠償の請求」です。
損害賠償の請求は個人でもできますが、手続きや相場など初めてでは戸惑うことが多いので、弁護士に依頼するケースが多いです。
弁護士に依頼する場合に一番気になるのが弁護士にかかる費用ですが、自動車保険や火災保険などについている弁護士費用を補償する特約を使うと賠償請求するときに必要な弁護士費用の一部もしくは全額を負担してもらえます(補償対象に日常でのケガが入っている場合)。
自動車保険などに弁護士特約をつけることができるのは、自分に過失のないことの賠償請求に保険会社は関与できないというルールがあるためです(自分に過失のないことの例としてはもらい事故)。
※弁護士費用特約を利用しても翌年の等級には影響はありません。
ここまでは自動車保険などに付帯する弁護士費用を補償する特約を説明しましたが、弁護士費用の補償に特化した「弁護士保険」もあります。
弁護士保険は海外では認知度が高いのですが日本ではまだ浅く、加入する前にまず資料請求などして「保険の必要性」の確認をしておくとよいでしょう。
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