埼玉県議会の「 県虐待禁止条例改正案 」、回覧板を隣家に置きに行く間の留守番も放置で虐待なの?

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 物議をかもした埼玉県の「 県虐待禁止条例改正案 」。

 2023年10月6日に埼玉県議会の福祉保健医療委員会で審議されて賛成多数で可決したものの、子どもだけの外出や留守番を放置による虐待とする内容が批判を浴び、10日の県議会本会議で正式に撤回されました。

 この改正案を出したのは、県議会で単独過半数を握る自民党県議団。県議会事務局によると、議員提案の条例案が委員会可決後に撤回されるのは初めてとのこと。

「 県虐待禁止条例改正案 」提出の背景

 相次ぐ置き去りによる子どもの死亡事故が全国で相次いでいることから、「 県虐待禁止条例改正案 」が提出されたようです。

「 県虐待禁止条例改正案 」の概要

 「 県虐待禁止条例改正案 」では、成人の養護者が小学3年生以下の子どもを“住居その他の場所に残したまま外出することその他の放置”することを禁止しています(小学4年生~6年生については努力義務)。

「 県虐待禁止条例改正案 」で放置とみなす禁止行為

 10月6日の委員会質疑や取材に示した自民党県議団の見解によると、次のような行為が「子どもを放置とみなす」行為とされるようです。

  • 自宅で留守番させる(100メートル先の近所の家に回覧板を届けるため一時外出する場合も含む)
  • 子どもだけで公園で遊ばせる、登下校させる、おつかいに行かせる
  • 高校生(18歳未満)のきょうだいに子どもを預けて出かける
  • 車内に子どもを残して買い物にいく

 子どもだけの登下校や短時間の留守番なども禁止行為にあたると答弁したのは、自民党の小久保県議(小川町)。小久保県議は子どもに危険が及び、保護者らがすぐに駆け付けられないような場合は「放置」にあたるとの考えも示したそうです。

 放置のみなしレベルがすごい……というのが私の個人的な感想です。

「 県虐待禁止条例改正案 」で、主婦はブラックな職種だと思った

 「 県虐待禁止条例改正案 」を読むと、小学生はどこに行くにも大人がついていかなければならず、逆を言えば子どもの希望を叶えるために大人が常に待機していなければいけないことになります。

 この条例が通ったら、育児を担う者の自由時間は子どもが学校に行っている時間のみ(平日の約7時間)となり、祝日のない一週間で35時間なので週休1.5日、夏休みの約1か月間は自由時間なし……

 主婦ってブラックな職種ですよね。

 しかも転職できない、12年縛りです。

 今回の「 県虐待禁止条例改正案 」の根本には、女性が育児を担い、家庭で何でもできるという家族観が議員にあるという意見も出ているようです。

 ママはそんなに無敵じゃないよ……。

「 県虐待禁止条例改正案 」撤回後も残る一抹の不安

 「 県虐待禁止条例改正案 」の撤回について、県議団の田村団長が記者会見で「説明不足が原因」とし、内容に問題がないかのような発言をしたことについて「ずれがある」と指摘する声も上がっています。

 「 県虐待禁止条例改正案 」の撤回について、埼玉県の大野知事は「待機児童の解消に取り組まないといけない」とした上で「今回あげられた禁止行為と待機児童の問題に全く関係がない」と指摘し、待機児童の解消など環境が整えば、今回のような条例改正の提案されるきっかけにはならないと主張しました。

 相次ぐ置き去りによる子どもの死亡事故の原因が「待機児童問題」とありますが、置き去りによる子どもの死亡事故の原因は置き去りにした大人のリスク管理不足(想像力の欠如)だと思うので、待機児童の問題が解消されても置き去りによる子どもの死亡事故は無くならないと思っています。

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