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10月30日は「初恋の日」|島崎藤村『初恋』と林檎に込められた青春の情景

6.今日は何の日
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今日は何の日? ―― 10月30日は「初恋の日」

初恋の日

1896年10月30日、島崎藤村の詩「初恋」が文芸雑誌『文學界』に発表されたことに由来。

藤村ゆかりの宿である、長野県小諸市の中棚荘が制定した。

「初恋」は翌1897年に刊行された詩集『若菜集』にも収録されている。

「初恋」を作った、島崎藤村とは

島崎藤村(しまざき とうそん)は、明治から昭和にかけて活躍した日本近代文学を代表する詩人・小説家。

「詩人として青春を歌い、小説家として人間の苦悩と時代の変化を描いた作家」

「初恋」がおさめられた詩集『若菜集』(1897年発表)は、当時の若者たちに大きな衝撃を与え、日本の近代詩の出発点の一つとされている。

「まだあげ初めし前髪の」で始まる詩は教科書でも有名で、私にも暗唱をした記憶がある。

その後、小説へ転向。

島崎藤村は、日本の近代文学史において、自然主義文学を代表する作家の一人として位置づけられ、海外の読者や研究者にも紹介されている。

木曽路の馬籠宿を舞台に、庄屋・本陣・問屋を務める青山家の主人公、青山半蔵の生涯を通して、幕末から明治維新にかけての社会の変化を描いた歴史小説『夜明け前(Before the Dawn)』は英訳があり、海外では藤村作品の中で最も知られている。

出世作の『破戒』は、被差別部落出身であることを隠して生きる青年教師の葛藤が描かれ、現代にも通じる差別や個人の尊厳という問題を扱っている。

島崎藤村と長野県小諸市の関係

島崎藤村は1899年から小諸義塾で教師を務め、長野県小諸市は彼が青春時代を過ごした町となっている。

小諸での生活をもとに書いたのが『千曲川のスケッチ』。
この時代の経験が後の文学の基盤になったといわれている。

今回のコンセプト|「初恋」に出てくる林檎

まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の 花ある君と思ひけり

「初恋」は、林檎の木の下で見かけた少女に、若い主人公が心を惹かれる様子を描いた詩。

冒頭の「まだあげ初めし前髪」は、前髪を結い上げ始めたばかりの少女を表している。

当時の髪型には年齢や成長段階を示す意味があり、少女が大人の女性へと成長していく時期の初々しさが感じられる。

この詩で象徴的なのは「林檎」。

中棚荘(公式サイト)には藤村にちなんだ「初恋りんご風呂」がある。

第二連では、少女が主人公に林檎を差し出し、そこから恋が始まったことが語られる。

林檎は、単なる背景ではなく、二人の距離が近づくきっかけにもなっている。

明治時代の日本で普及していった西洋リンゴの姿には、どこか新しい時代の青春を感じさせるものがある。

もちろん、これは私自身の解釈。

今回は、この林檎の持つ初々しい恋のイメージと、先日完結した小説『知らないまま、愛してた』の外伝を重ねて、画像を制作した。

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