台風が2つ発生した場合、引かれ合うのか、それとも反発するのか。
結論から言うと――台風が2つ発生すると、基本的には“引き合うように回り込みながら互いに影響し合う”が、条件によっては“反発するように離れていく”こともある。
台風が2つ近づくと起きる現象を 藤原効果(Fujiwhara effect) と言う。
2つの台風はどう動くのか
台風が2つ近づくと藤原効果が起きる。
藤原効果が起きると進路や速度が急に変わり、予測が難しくなるという特徴がある。
① 引き合う
2つの台風はある程度近づくと、互いに回り込みながら引き合う。
台風は低気圧の巨大な渦であり、2つの渦が近づくと互いの循環に引きずられて回転しながら接近し、まるでダンスをするようにお互いの周りを回る。
② 合体する(吸収される)
台風の強さに差がある場合、強いほうが弱いほうを取り込んで一つの台風になる。
③ 互いに回り込んだまま離れていく(反発しているように見える)
同程度の強さの台風で距離がやや遠い場合、回り込むだけで接近せず、結果的に離れていく。
藤原効果の「藤原」とは
藤原効果の「藤原」は、藤原咲平(ふじわら さくへい) という日本の気象学者の名前。
1880年生まれの日本の気象学者で、気象庁の前身である中央気象台の長官を務めた。
衛星もレーダーもない時代に台風の動きを“理論”で解き明かした天才気象学者で、台風研究の世界ではかなり有名人。Fujiwhara effect と、海外でも日本名のまま使われている。
因みに、「ワ」を「wha」と表記するのに違和感があったが、これは昔の気象学の文献で “wh” を使う表記があったので、その名残らしい。
1900年代前半、日本には衛星もレーダーもない。
日本の気象衛星が初めて打ち上げられたのは1977年(世界で最初の気象衛星でも1960年)。
観測手段は「気圧計」「風向風速」「船の報告」「紙の天気図」だけで、藤原咲平はそれらから台風の動きを“渦(サイクロン)の相互作用”として理論化した(1921年発表)。
- 船の観測報告(航海日誌)
- 船が通った場所の気圧、風向・風速、波の高さ、雲の様子などを報告。
- 各地の気象台の気圧・風の観測
- 日本全国の気象台が 「気圧が急に下がった」「風向が変わった」 などのデータを提出。


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