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台風 が同時に4つ発生。「11月に」は史上初|なぜ2025年は異例の発生数なのか?

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もう11月なのに 台風 がまだ発生している。

台風 25号(カルマエギ)が11月3日に発生し、11月4日午前9時の天気図では、カロリン諸島付近に「台風のたまご」にあたる熱帯低気圧が発生している。

台風 と 熱帯低気圧の違い

熱帯や亜熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」という。
暖かい海面から供給される水蒸気をエネルギー源としていて前線を伴わない。

台風と熱帯低気圧の違いは「風速」
熱帯低気圧のうち最大風速が17.2m/s以上のものを 台風 という。

熱帯低気圧も台風も海水温が高い熱帯海域(26.5℃以上)、北西太平洋・南シナ海で発生しやすい

台風 と 熱帯低気圧 を区別している理由

警戒情報や避難判断の基準として、台風と熱帯低気圧を区別している。

熱帯低気圧は台風になるかもしれないから注視。
一般向けには「注意喚起」レベルで報道される。

台風になると警戒。
強風・豪雨・高潮などによって広範囲に甚大な被害をもたらす可能性があるため警戒が必要となる。

台風 になると番号と名前がつく

台風はその年の1月1日以降の発生した物から1号、2号と番号がつき、西太平洋・南シナ海地域の14の国と地域が加盟する「台風委員会」によって管理されているアジア名がつく。

アジア名は14の国がそれぞれ10個提案。
日本は星座に由来する名前を提案している。

台風委員会が決めた名前をつける理由
  • アジア各国・地域の文化の尊重と連帯の強化、相互理解を推進する
  • アジアの人々になじみのある呼び名をつけることによって人々の防災意識を高める

甚大な被害をもたらした台風の名前は再使用されないよう永久に命名リストから除外され(引退)、新しい名前に置き換えられる。

これまでに引退した台風名は77個以上。
総被害額は1,080億ドル、死者は12,000人以上にのぼる。

災害の記憶を風化させないために引退台風名は重要な記録として残される。

今回の 台風 発生が騒がれている理由

通常、台風シーズンは6月〜10月が中心で11月以降は発生数が急減する。
しかし海面水温や大気の状態によっては珍事ではない。

しかし今年(2025年)は11月に台風22号〜25号の4つの台風が同時に存在するという統計開始以来初の事例が報告されている。

11月に4つの台風が同時に発生することは1951年の統計開始以来初めてのこと
年間を通しても2017年7月以来の珍事。

11月に複数の 台風 が発生した理由
  • 海面水温の上昇により、熱帯低気圧/台風の「発生可能な環境」が長く続いたり、遅い時期でも発達しやすくなっている。
  • 季節の境目である「11月」など、これまで台風が少なかった時期に発生例が増えているのは気候変動と関係している可能性が高い
  • 雨・風・高潮などの被害が大きくなる傾向もあり、気候変動下で「台風の強さ・影響範囲」が拡大してきている。
  • 「台風が何個発生したか」「どの時期か」という“個別の数値事例”を気候変動だけで説明するのはまだ科学的に限定的(複数要因が絡んでいる)。

まとめ

2025年11月、台風シーズンを過ぎても台風が相次いでいる。

統計開始以来初となる「11月に4つの台風同時発生」が記録。

さらに5つ目の台風になるかもしれない「台風のたまご」と言える熱帯低気圧の存在もある。

ただあくまでも「たまご」。
台風と熱帯低気圧は最大風速で区別され、台風になるとアジア各国が提案した名前が付けられる。

今回の異例発生の背景には、高い海面水温や大気の状態が影響しているとされ、気候変動と観測技術の進展による将来の台風監視強化の必要性が示唆される。

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