スマホ新法 によって子どものスマホ環境が変わる。
2025年12月以降、スマホの初期設定で「どのブラウザを使うか」を選べるようになり、広告やトラッキングを強くブロックできるブラウザも選択肢に入る。
YouTube広告の自動表示や誤タップの心配が減らせる一方、自由度が高まることでセキュリティリスクにも注意が必要となる。
この記事では子育て世代に向けてスマホ新法のメリットと注意点、そしておすすめのブラウザを解説。
スマホ新法 とは?
スマホ新法 とは、AppleやGoogleなどの巨大IT企業によるスマートフォン市場の“囲い込み”を是正し、公正な競争を促すための新しい法律。2025年12月18日に施行される。
正式名称は「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律」。
スマホ新法 の目的
- スマホの基本機能(OS・アプリストア・ブラウザ・検索エンジン)における競争の促進
- 他社ブラウザが使いやすくなることで、機能やセキュリティの向上が期待される
- EUではすでに同様の規制が始まっており、日本でも競争環境の整備が急務
- ユーザーの選択肢を広げ、利便性と安全性の両立を図る
- ユーザーが「知らないうちに決められていた」状態から「自分で選べる」状態になる
- アプリ開発者やサービス提供者が公平に参入できる環境を整える
- スマホ市場ではAppleとGoogleがOS・アプリストア・課金・検索などをほぼ独占
- GoogleやAppleが自社製品を優遇することで他社のサービスが不利になる構造を防ぐ
スマホ新法 が施行されるとどうなる?
スマホ新法が施行されると、スマホの初期設定時に「どのブラウザを使うか」をユーザーが選べるようになる仕組みが義務化される。
現状(Androidの場合)
- 初期設定ではGoogle Chromeが自動的にデフォルトブラウザとして設定される
- 他のブラウザ(Firefox、Edge、Braveなど)を使いたい場合は、自分でインストールして設定変更が必要
- 多くの人がそのままChromeを使い続けている
新法施行後(2025年12月以降)
- スマホの初期設定時に、「どのブラウザを使いますか?」という選択画面が表示されるようになる
- Chrome以外の選択肢(Firefox、Edge、Braveなど)も公平に並べられる
- ユーザーが自分の好みや目的に合わせてブラウザを選べるようになる
- アプリ内課金の手数料が下がる可能性
- 他社製アプリストアやブラウザの選択肢が増える
- ユーザーがより自由にスマホをカスタマイズできる
- 一方で、セキュリティやサポート体制の混乱が懸念される声も
スマホ新法 のメリット
Google Chromeから他のブラウザに変更するメリットは「プライバシー保護」「広告ブロック」「動作の軽さ」「カスタマイズ性」など自分に合った快適な環境を得られること(Chromeは便利だが万能ではない)。
1. プライバシー保護が強化される
- BraveやFirefoxはトラッキング防止機能が標準搭載(広告主や第三者による行動追跡を遮断)
- ChromeはGoogleのサービスと連携しているため検索履歴や閲覧情報が収集されやすい
2. 広告ブロックで快適な閲覧体験
- Braveは広告を自動で非表示にする(YouTubeやニュースサイトでの煩わしさが激減)
- FirefoxやEdgeも拡張機能で広告ブロックが可能
3. 動作が軽く、バッテリー消費が少ない
- BraveやEdgeはChromeよりもメモリ消費が少ないのでページ表示が高速
- 特にスマホや古いPCでも動作が軽い(体感できるほどの違いがある)
4. カスタマイズ性が高い
- FirefoxやVivaldiはUIや機能を細かく調整できる(自分好みに使える)
- Chromeは拡張機能は豊富だが設定の自由度はやや低め
5. セキュリティ面での安心感
- EdgeはMicrosoft Defenderと連携し、フィッシング対策や暗号化が強化されている
- BraveはTorモードで匿名性を高めることも可能
子育て世代に向いた機能でブラウザを評価
子育て世代におすすめのスマホブラウザは「広告ブロック」「プライバシー保護」「軽快な動作」を重視して、「Brave」「Firefox Focus」「Edge」が特におすすめ。
- Brave:
- 広告完全ブロックなので、YouTube広告やゲーム内広告が遮断されて子どもが誤って広告をタップするリスクを減らせる
- 低スペック端末でもストレスなく使える
- Firefox Focus:
- 履歴・Cookie即削除なので、親子で端末を共有してもプライバシーが保護できる
- 低スペック端末でもストレスなく使える
- Edge:
- PCとの連携が強く、学校の資料や家庭学習の共有に便利
AndroidスマホでGoogle Chrome以外のブラウザを使う場合
例えば、AndroidスマホでBraveを標準ブラウザに設定した場合はGoogleアカウントとBraveアカウントはそれぞれ独立して情報を管理する。
どちらのアカウントを使うかによって、同期される情報の範囲やプライバシーの扱いが変わる。
- Braveを標準ブラウザにしても、Googleアカウントの情報はBraveに流れ込まない
- BraveはGoogleアカウントとは連携しない設計(ログイン不要で利用可能)
- Brave独自のブックマーク・履歴・広告ブロック設定などは基本的にスマホ本体に保存される(ローカル保存)
- Brave Syncを使えばBraveアカウント(またはSyncコード)で複数端末間の同期が可能
- BraveでGoogleサービス(Gmail、YouTubeなど)にログインすれば、Google側に履歴が残る
- Braveはトラッキング防止や広告ブロックに強い(Googleの情報収集を減らしたい人向け)
スマホ新法 のデメリット
スマホ新法の導入により、セキュリティやサポート体制に関する懸念が高まっている。
EUではすでに類似の法律(DMA)が施行されており、実際に一部の機能制限や混乱が起きている。
1. サイドローディングによるリスク増加
- App StoreやGoogle Play以外からのアプリ導入が可能になることで、悪質なアプリやマルウェアの流通リスクが高まる
- 特に高齢者や子どもが使う端末では誤って危険なアプリをインストールする可能性が懸念される
2. サポート体制の複雑化
- AppleやGoogleが法律対応のために一部機能を地域別に制限する可能性がある
- 日本でも、欧州と同様に「便利機能が使えなくなる」事態が起こる可能性がある
3. セキュリティポリシーの分裂
- 企業が「法律に従うために機能を制限」する一方で、ユーザー体験やセキュリティの一貫性が損なわれる
実際にEUでは類似した法律であるDMA施行後、Appleの機能(iPhoneミラーリング、AirPods連携、優先ルート提案など)が制限されてユーザヴィリティが低下した。
まとめ
スマホ新法とは、AppleやGoogleによるスマホ市場の独占を是正し、ユーザーが自由にアプリやブラウザを選べる環境をつくる法律。2025年12月18日から施行され、初期設定時にブラウザ選択画面が表示されるなど、スマホの使い方が大きく変わる。
これによりプライバシー保護や広告ブロック性能の高いブラウザを選びやすくなり、ユーザーにとって利便性が向上。一方で、セキュリティやサポート体制の変化には注意が必要。
今後は「知らないうちに選ばれていた時代」から「自分で選ぶ時代」へと進み、より公平で安全なスマホ環境が期待される。

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