モバイルバッテリー はスマホ依存度が高い現代社会の必需品。
最近では地震や豪雨などの災害に備えてモバイルバッテリーを購入する人も増えている。
モバイルバッテリー はどう選べばいいのか。
モバイルバッテリー を選ぶ|目的に合わせる
モバイルバッテリーを選ぶときの決め手になる「容量」は目的に合わせるといい。
容量が大きくなれば、その分だけ本体は大きくなり重くもなる。
毎日持ち歩く場合は「薄型」「軽量」が好ましいし、災害時などはサイズや重量に拘らず「大容量」がほしい。
スマホ・タブレットの充電用
いまのスマホのバッテリーの容量は3,000~3,500mAhのため、モバイルバッテリーは10,000mAh前後が主流である(2025年現在)。
追加条件
- 急速充電対応
- USB-C搭載
「容量=充電回数」ではない
容量10,000mAhのモバイルバッテリーでもスマホを3,000mAh×3回フル充電できるとは限らない
理由:変換ロスやケーブルの抵抗などで実際の充電効率は約60〜70%程度。10,000mAhなら実質6,000〜7,000mAh程度の充電が可能。
タブレット・パソコンの充電用
パソコンの充電を目的とする場合は20,000~25,000mAhが望ましい(1回フル充電が可能)。
追加条件
- USB PD(Power Delivery)対応:ノートPCやiPad Proなどの高出力機器に対応
- 高出力(60W〜140W):MacBookやSurfaceなども急速充電可能
「USB PD対応=高出力」ではない
USB PD対応でも出力が18W〜140Wまで幅広く、すべてがノートPC対応とは限らない(ノートPC対応にしたい場合はPD対応かつ60W以上の出力があるかを確認する)。
電熱ジャケットの充電用
電熱用ジャケットの場合10,000mAhで約4時間、20,000mAh以上なら8〜12時間以上の使用が可能。
メーカー公式にて「電熱ベスト・空調服などへの使用は不可」となっているモバイルバッテリーも多いため、購入時には注意が必要。
電熱衣類専用設計のモバイルバッテリーとして猫バドストアやGraceVallyのモバイルバッテリーもあるが、両社ともにJRBCの会員でいことから処分時の手段が限られるため記載は差し控える。
災害時の備え
災害時に備える場合は20,000mAh以上が望ましい。
電力が復旧するまで充電する手段として、ソーラー充電ができるとなおよい。
ソーラーパネルで充電する形にすれば、日頃使っているモバイルバッテリーをそのまま使用することができる。
- 出力100W以上
- 折り畳み式&軽量設計
- 防水・防塵性能(IP65〜IP67)
- USB-A/USB-C/DC端子対応
モバイルバッテリー の基礎知識
「A」とは?
A(アンペア)はモバイルバッテリーの充電速度。
2024年2月時点で「急速充電」は最大3Aのものが多い。
2025年7月追記スマホ向けのUSB-A出力では「最大3A」が主流だが、「最大5A」まで対応するUSB-C(PD対応)も増えている。またタブレット・ノートPC向けにはPD 100W(20V×5A)がある。
表記が「最大(MAX)」となっているのは、複数台の同時充電や、使用する充電ケーブルの送電能力によって変化するため。
モバイルバッテリーに付属するケーブルは急速充電非対応のものが多い
「ポート」とは?
ポートには充電用の「INPUT」と給電用の「OUTPUT」の2種類あり、その形状は4種類ある。
ケーブル購入時はポートの形状に注意する。
2025年7月追記
形状 | 形状 | |
USB Type-A | 長方形で片面挿し (上下の向きあり) | ・最も一般的なUSB端子 ・USB2.0〜USB3.2まで対応 ・「最大3A」出力が主流 |
USB Type-B | 台形 (上下の向きあり) | ・現在はあまり使われなくなってきている ・Micro-BやMini-Bなどの派生形も存在 |
USB Type-C | 楕円形 (上下の向きなし) | ・高速データ転送(最大40Gbps) ・高出力充電(最大240W) ・映像出力(DisplayPortやThunderbolt)対応 ・PD対応(最大5Aや100W出力が可能) |
Lightning | 細長くて両面挿し可能 (Apple独自) | ・Appleが2012年に導入した独自規格 (iPhone 15以降はUSB-Cに移行) ・最大12W程度の充電とUSB2.0相当の転送速度 ・MFi認証が必要(Appleの品質保証付き) |
「USB-C=急速充電」ではない
USB-Cポートでも出力が低い(例:5V/1A)場合は急速充電にならない。急速充電かどうかの目安は「USB-C」かつ「PD対応」かつ「出力20W以上」。
「PSEマーク」とは?
PSEマークは「電気用品安全法(PSE)が定めている基準をクリアしている電気用品」と証明するマーク。
※100%安全とは限らず、PSEマークがついていても予期せぬ危険性がのちに発覚してリコールがでることがある。
モバイルバッテリーから煙が出る、発火するという事故が急増している。
発火事故が増えたことで電気用品安全法は改正。
- モバイルバッテリーも規制対象品になる
- PSEマークのついていないモバイルバッテリーは製造・輸入・販売ができない(2019年以降)
「PSEマーク=安全」ではない
PSEマークは「法的に販売可能な最低限の安全基準を満たしている」ことを示すものであり品質保証ではない。品質保証を求めるならPSEマークに加えて信頼できるメーカーの製品を選んだほうがいい。
コメント