木曜日に幼稚園で 節分 の豆まきがありました。
保護者の中から自薦他薦で選ばれた2名が、赤と緑の全身タイツ+鬼パンツ姿で鬼に扮して園児を追いかけ回します。保護者にとってもハードルの高いイベントです。
うちの子は年長さんという自負もあって「あれは着ぐるみ」と強がっていますが、ビクビクと及び腰で幼稚園に行きました。
及び腰でも幼稚園に行けるだけエライと感じるのは、今日の幼稚園の入口は「い゛き゛た゛く゛な゛い゛」と泣きわめく園児が量産されていたからでしょう。
節分 の「鬼」は”目に見えない存在”である
「鬼」とは形のあるものではなく”目に見えない悪いもの”のことをいいます(「目に見えないもの=陰(オン/オヌ)」という音が転じて「オニ」になった ※諸説あり)。
この”悪いもの”は、欲望、憎悪、怠惰、疑心、甘えなど。
これらをまとめて「邪気」と言いますが、この邪気が目に見えないままでは「追い払った感じ」が分かりにくいため、実体としてあのような怪物(=鬼)を登場させたのです。
あの鬼は「鬼」の字のもととなった「死者の霊や魂」を想像したものなので、本当にあんな姿をしているかどうかは分かりません。
しかもただ死者の霊や魂というだけでなく、そこに欲望や憎悪など悪さを加えているため多くの人が「鬼といえば」で凶暴で恐そうな姿をイメージすることになります。
ちなみに鬼が総じて角をはやして虎柄の衣類を着ているのは、鬼がやってくる鬼門の方角が丑寅の方角だからだそうです。
鬼が 節分 にやってくる理由
陰陽五行思想に「邪気は季節の変わり目に生じる」という考えがあるため、季節の変わり目である「 節分 」に鬼がくるとなったそうです。
ちなみに季節の変わり目は4回ありますが、豆まきをして鬼を祓うのは立春の前日である冬と春の変わり目です。
この冬と春の変わり目の節分(立春の前日)は、昔は1年の始まりが立春の日だったので「 節分 」はいまの大晦日に相当する日の行事でした。
目的はいまと同じ、一年の終わりに穢れを祓って健やかに新年を迎えるためです。
節分 で鬼が豆で追い払われる理由
鬼といえば凶悪で粗暴で強いイメージがあるため、小指の先ほどのサイズの豆で追い払われるのには違和感があります。
しかしこの豆にはスゴイ力が秘められていて、
- 豆は「魔滅」から転じた言葉で、魔を滅する力がある
- 豆(大豆)は鬼毒を消して痛みをとめる効果があると「神農本草」に書かれていた
節分では豆の他に米、麦、粟、炭なども撒くことがありますが、以上から大豆をまくのが最もポピュラーです。
ちなみに節分で使う豆は撒く前に炒ります。
撒いた豆から芽がでないようにするためで、地域によっては真っ黒になるまで炒る徹底ぶりだそうです。
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