直前の秋に実施される「 就学前検診 」は、小学校で困らないために必要なこと

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 母親になって知ったことですが、幼稚園年長児にあたる5~6歳の子どもは入学直前の秋(10~11月)に「 就学前検診 」というものを受けなければいけません

 小学校単位で実施することが多いので、夏頃に役所から各家庭宛てに検診のお知らせが届くようになっていることが多いようです。

 小学校は義務教育だけど、どうやって始まるのか。

 願書の提出や何か手続きが必要なのか。

 この「就学前検診」から、小学校入学に向けて必要な手続きが始まるといっても過言ではありません(逆にそれまでは何もしなくても大丈夫です)。

「 就学前検診 」とは?

 「 就学前検診 」は市町村の教育委員会や小学校が実施するもので、目的は次年度就学する子どもの心身の状態の把握です

 教育委員会や小学校は検診の結果をもとに、その子どもがよりよい環境で楽しく学習できるように体制を整えます。

「 就学前検診 」のあとに就学先が決まる

 子どもの就学先は保護者が決めます

 子どもの就学先は教育委員会に決められるイメージがありましたが、教育委員会に子どもの就学先を決める権利はありません。

 権利はありませんが、教育委員会には子どもの教育環境を整える役割があるります。

 就学前検診 やその後の再検査、そして保護者や学校と相談した総合的な判断結果をもって「どの学習の場がその子に適切か」という通知を出します。

 保護者は教育委員会の通知を参考にして、子どもの就学先を決定します

「 就学前検診 」は”試験”ではない

 「 就学前検診 」は試験ではないので、「当日に〇〇ができなければならない」ということはありません。

 就学前検診は一般的に次のことを検査、確認されます。

  • 知能検査(例:名前をかく、手本の線より長い線(短い線)を描く、「雨の日に使うものは?」というように用途に合わせたものを考える)
  • 言葉の検査(例:名前をいう、絵を見てそれが何か答える)
  • 内科検診
  • 歯科検診
  • 聴力検査
  • 視力検査

「 就学前検診 」の再検査に多い三つの理由

 市区町村によって異なりますが、多くの場合は就学前検診のあとに検査結果が届き、再検査が必要な場合は案内に基づいて再検査を受けます。

 ここで注意が必要なのは再検査はあくまでも再検査、再検査の通知がきたから障害があると判断することはできません。

 もう少し詳しく確認したいというだけなので、普通級への就学ができないわけでもありません。

 再検査理由も様々で、理由を訊ねたあとに「え、そんなことで?」と驚く保護者も少なくないし、実際会場にいって「あら、おたくも」と想像より多い子どもの数の驚く保護者も少なくありません。

再検査理由1.医師の判断が必要

 内科、歯科、聴力、視力の健康面の各検査においては「医師による再検査が必要」だったり、極端に痩せている、肥満傾向である、虫歯があるなど「生活習慣の見直しなど専門家として医師のアドバイスを受けておいたほうがいい」という理由で《再検査》と判断されることがあります。

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 一般的に三歳児検診以降の子どもの発達具合を自治体がチェックする機会がないため、就学前検診は児童の健康の確認の場でもある。

 当日の検査が保護者不在なので、「保護者も一緒に聞いて欲しい」というケースが意外と多いそうです。

子どもの歯のケアはとても大事、「 かかりつけ歯科医 」をもって保護者の負担を減らす – 主婦でときどき小説家の怠惰な毎日 (tudurucoto.info)

2.当日検査を受けられなかった

 就学前検診は基本的に保護者は学校に連れていくまで、その後は教師や上級生のサポートを受けながら子どもたちだけで行動するので「不安」「不慣れ」といった理由から当日検査を受けられない子は少なからずいます。

 この場合は再検査となり、再検査の内容は本来の就学前検診で行うことと変わらないものの大体がマンツーマンでの検査になるため不慣れな子でも安心して受けることができます。

3.発達に関する詳しい検査が必要

 検査では結果だけでなく”検査を受けるときの子どもの様子”など総合的な判断が必要になります。

就学前検診 による<行動面の課題>の確認

  • 検査を受けられるか
  • 一定時間座っていられるか
  • 不慣れな場所でも落ち着いて座っていられるか
  • 集団行動ができるか(同じグループの子と行動ができるか)

就学前検診 による<理解力>の確認

  • 指示にあった行動ができるか
  • 問いかけにあった答えができているか
  • 年齢相応の受け答えができるか

就学前検診 による<言葉の発達具合>の確認

  • 言われた言葉を聞き取る「聴力」はあるか
  • 話したいという「欲求」はあるか
  • 言われたことを理解する「理解力」はあるか
  • 発声するための口周りの「運動能力」はあるか

「 就学前検診 」の再検査後に”要観察”だった場合

 「 就学前検診 」の再検査により要観察という判断された場合、教育委員会・学校・保護者などの関係者が集まって次年度の就学についての相談することになります。

  • 普通学級に在籍するか
  • 支援学級に在籍するか
  • 学校での学習以外にも通級指導教室に通うのか

 集団行動については幼稚園や保育園の先生の話もあるとよいので、事前に幼稚園や保育園に相談して「子どもがどんなことで困っているか?」「どんなときに困った行動が出るのか?」などをヒアリングしておくことを薦められます。

 話し合いの目的は「子どもにとってより良い学習環境を整えること」であり、”より良い”とは「子どもがその環境で困ることがない・少ない」が判断基準となります。

 次のように「サポート」を中心にヒアリングすることで、保護者は子どもの就学先を決定しやすくなります。

  • 普通学級の場合は、どんな支援が受けられるのか?
  • 支援学級ではどんな学習をするのか、どんな支援を受けられるのか?
  • 支援学級在籍の場合、普通学級の子どもたちとの交流はあるのか?
  • 通級教室を利用する場合の学校の授業との連携は?

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