上の子がローマ字を勉強し始めました。
ローマ字とは仮名をラテン文字に転写するときの規則(ローマ字表記法)です。
古代ローマで使われていた言語ではなく、ラテン文字(アルファベット)が古代ローマで使われていたことに由来しています(参考:ローマ字 – Wikipedia)。
子どもにとっては「ローマ字≒英語」のようで、今まで簡単な会話しかなかった英語の勉強に『書く』ができたとレベルアップを喜んでいます。
今回は言語について。
ネイティブの先生による英語の授業は幼稚園でも行われ、「子どもの将来のためには英語を覚えさせたほうがいい」という幼稚園ママも多いです。
ダイヤモンドオンラインのコラム「日本語が「消滅の危機」にある理由、世界で9番目に話されているのになぜ?」が面白かったので記事にまとめました。
コラムの著者:山口仲美「日本語が消滅する」
世界には6,000~8,000種類の言語がある
アメリカのSILインターナショナル刊行『エスノローグ―世界の言語―」では世界には約7,500の言語があると言われていますが 言語の種類は6,000~8,000種類と幅があるとも考えられています。
誤差が大きいのは、全地域の調査ができていないことと、その言語が方言かどうかの区別が難しいことが原因です。
言語か方言か。
エスノローグによれば日本語は12種類、「日本語」と「11種類の日本語族」があるとありますが、この「11種類の日本語族」は鹿児島の島々と沖縄県の島々で話されている言語で、言語のプロではければ「琉球方言」と方言にくくってしまうこともできます。
日本語を「母国語として」話す人の数は世界で第9位
母語話者数が多い順に1位~10位まで並べると、
- 1位 中国語 … 約8億8,500万人
- 2位 英語 … 約4億人
- 3位 スペイン語 … 約3億3,200万人
- 4位 ヒンディー語 … 約2億3,600万人
- 5位 アラビア語 … 約2億人
- 6位 ポルトガル語 … 約1億7,500万人
- 7位 ロシア語 … 約1億7,000万人
- 8位 ベンガル語 … 約1億6,800万人
- 9位 日本語 … 約1億2,500万人
- 10位 ドイツ語 … 約1億人
第1位~第10位で27億9,100万人。
世界の人口が約80億人なので、1位~10位までの総数で世界全体の約3割、20位まででになると約35億人なので世界の人口の半分近くになります。
6,000~8,000種類ある言語のうち20種類の言語を約35億人が母国語とし、残りを約45億人が話していることになります。
ユネスコの調べでは、10人以下しか話者のいない言語が199もあり、いま消滅の危機に見舞われている言語の一つがこの「話者の少ない言語(約2500種類)」です。
世界のどこかで、2週間に1人のペースで。衰退しつつある言語の最後の話者が死んでいる。
(言語学者ニコラス・エヴァンズ)
日本語の場合、ユネスコの調査によって次の8つの日本語が「話者の少ない言語」として消滅の危機にあるといわれています。
アイヌ語、奄美語、八丈語、国頭語、宮古語、沖縄語、八重山語、与那国語
問題は「日本でしか日本語が話されないこと」
一部の国以外で話されず、第二外国語として学ばれることが少ない孤立言語も消滅の危機にあり、日本語はこの『孤立言語』に該当します。
例えば英語の場合、母語話者(母国語として話す人の数)は約4億人ですが、「第二外国語としてまなんでいる話者数」を加えると第1位の約13億5,000万人が話者数になります。
孤立言語の場合、人口減少が言語存続の危機に直結しています。
日本の場合は、人口減少に加えて「英語さえできればいい」と考えている人が増えている点も危機的状況に拍車をかけることになります。
その言語を用いる人々が国際言語を取り入れ始めると同時に(その言語は)消えていく。 (言語学者K・デイヴィッド・ハリソン)
言語はより高いレベルの言語、世界中に話者がいる・話者が多いなど利便性の高い言語に淘汰される可能性があります。
これは方言が実際に減少しているからこそ言える危惧です。
方言が減少する要因には「国家という概念の形成」があり、国家の標準的な言語形態に向かって方言が変化した後に消滅するのが一般的と言われています。
日本全国の方言は50年くらい前から消滅の危機が叫ばれていて、1999年には
基本的な部分は共通語で固められた上に、感情表出に関わる単語や終助詞などに方言的様子を散りばめるといった程度のものが方言の実態。
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